音楽理論を学ぶのは「武器を増やすため」
音楽理論って難しいイメージがあって、なかなか勉強する気にならない人も多いですよね。
でも音楽理論を知ることは、楽器の演奏やアレンジ、作曲などで強力な武器になります。
でも勉強の仕方を間違えると、かえって音楽の自由を奪うことになってしまいます。
音楽理論を学ぶときは「こうしなければいけない」とか「これはやってはいけない」と考えるより、「こうすれば格好いい」とか「この音の響きはおしゃれ」など、武器を増やしていくような学び方をしましょう。
「音楽理論が便利」の実例
「ドレミファソラシド」は誰でも知っていますが、これも立派な音楽理論です。
正式名称は「Cメジャースケール」といいます。
ところで、1オクターブの中には、全部で12個の音があります。
「ド・ド#・レ・レ#・ミ・ファ・ファ#・ソ・ソ#・ラ・ラ#・シ」
もしこの12個の音がなんの区別もなく並んでいて、「自由に音を選んで作曲してください」と言われたら、かなり難しいですよね。
でもCメジャースケールを知っていれば、「ドレミファソラシド」から音を選ぶことが出来るので、作曲しやすくなります。
適当に作った鼻歌でも、ちゃんと「ドレミファソラシド」が使われていたりするものですが、これもCメジャースケールを知っているから出来ることです。
ちなみにスケールとは音階のことで、Cメジャースケール以外にもたくさんのスケールがあります。
例えば沖縄音階は「ドミファソシド」ですが、これを知っていれば簡単に沖縄風な曲が作れます。
沖縄音階
沖縄風な曲
他にも色々な響きのスケールを覚えれば、それだけ楽器の演奏や作曲するときの武器が増えていくわけです。
音楽理論に「やってはいけないこと」はない、ただし…
音楽は自由ですから「やってはいけないこと」はありません。
ただし「注意したほうがいいこと」というのはあります。
例えばCコードを弾いているときに「ファ」の音を鳴らすと、「なんか合ってない音」になります。
これを音楽理論的には、アボイドノート(回避音)といいます。
じゃあCコードのときに「ファ」を弾いちゃいけないのかというと、そんなことはありません。
短く弾けば全く問題ないですし、あえて違和感を強調するようなアレンジも考えられます。
短く弾いて、すぐ次の音に移る
あえて違和感を強調
ただ分かってなくて「ファ」を使っているのか、あえて「ファ」を使っているのか、これは全然違います。
Cコードのときに「ファ」は注意したほうがいい
これを知っているからこそ「なんか合ってない音」を避けたり、「あえて違和感を強調したアレンジ」を作ることが出来るわけです。
またひとつ武器が増えましたね。
音楽理論といっても範囲が広いので、全てを知る必要はありませんし、そんなことは不可能です。必要だと思うものから、少しずつ覚えていくと良いですよ。