作曲初心者はとにかくパクりまくれ!!
作曲を始めたけど何も浮かばない、という悩みをよく聞きます。
ではなぜ曲のアイデアが浮かばないかというと、作曲するために必要な引き出しが足りないからです。
技術は盗んで身につけるもの
職人の世界では「技術は盗め」といわれますが、これは音楽でも同じです。
料理の職人なら、食材の知識、調理法や味付け、包丁の使い方などの基本が備わって初めて、料理にオリジナリティを出すという話になります。
作曲に置き換えれば、
- 食材の選び方→フレーズや様々なジャンルの知識
- 調理法や味付け→コード進行やアレンジ
- 包丁の使い方→楽器やDAWの使い方
といった感じですね。
オリジナル曲を作るというと「最初から全て自分で考えないとパクりになる」と思いがちです。
でもこれから作曲を学ぼうという人なら、むしろどんどんパクったほうがいいです。
まずはプロの技術をたくさんパクって(盗んで)、作曲に必要な引き出しをたくさん増やして下さい。
そうして初めて、自分の曲にオリジナリティを出すという話になるわけです。
そもそもどこからがパクりになるのか?
例えばROCKやPOPSというジャンルのアーティストに憧れて、同じようにROCKやPOPSの曲を作ったとしても、それをパクりという人はいません。
4つ打ちや8ビート、16ビートの曲を作ったとしても、「ビートをパクった」とは言われません。
コード進行にも定番パターンがあって、カノン進行などが有名です。
音楽経験の少ない人は「コード進行が同じだとパクりにならないの?」と思うかもしれませんが、同じコード進行の曲なんていくらでもあります。
次の動画は全ての曲を「C G Am Em F C F G」のカノン進行で弾いています。
「歌メロは出来たけどコードが付けられない」という悩みをよく聞きますが、そもそも″歌メロに合うコードが付けられること″と″カッコいいコード進行が付けられること″は別の問題です。
次の2つの曲を聞き比べてみてください。
全く同じメロディに違うコード進行を付けたものですが、2つ目の方がカッコよく聞こえませんか?
カッコいいコード進行を使いこなすには、色々な曲からコード進行をパクって覚えていくしかありません。どんどんパクりましょう。
プロの作曲家もパクることで成長する
ヒット曲のアレンジにも流行があるので、プロの作曲家も他人の曲に影響を受けて(パクって)いるということです。
例えばケロケロボイスといえばPerfumeやSEKAI NO OWARIを思い浮かべる人が多いですが、洋楽に詳しい人なら「Daft Punkの影響だな」と分かります。
最近では米津玄師やYOASOBIなどボカロP出身のアーティストが人気ですが、やはりボカロ曲っぽいアレンジというものがあります。
ボカロ世代の彼らも全く何もないところからオリジナルを生み出したわけではなく、YouTubeやニコニコ動画のボカロ曲に影響を受けて自分のスタイルを築いたはずです。
学ぶことを昔の人は「真似ぶ」と言ったように、成長したいならどんどんパクったほうがいいです。
音楽の歴史は、憧れのアーティストを真似ることの繰り返しで出来ていますからね。